チームアプローチの重要性

栄養ケアマネジメントの実施には、ご利用者の状況やサービス提供時の経過情報など、多くの情報収集をしていきます。その過程でとても重要になるのが「多職種協働」です。

プラン作成の為には、ご利用者の基本情報はもちろん、血液検査の結果や食事の食べられる量、身体機能の状態等、看護・介護・機能訓練・相談といった複数部門で管理している情報が必要となります。

このように専門職一人ひとりが協力して多方面からの利用者情報提供を行うことで、より適切なケア提供のプラン作成が出来るようになります。しかし、プラン作成やモニタリングのたびに各担当へ情報提供の問い合わせをしていたのでは、書類作成だけで時間がかかってしまい、本来のマネジメントをする時間もなくなってしまいます。

そんな栄養士さんの右腕になるのが「多職種協働」をリアルタイムで行いながら、栄養ケアマネジメントを運用できる栄養ケアマネジメントシステムです。栄養ケアマネジメントの一連のプロセスをシステムで行うことで、よりスピーディーなチームアプローチを実現することが可能になります。

多職種協働

チームアプローチで大切なのは「専門性」と「協働性」

★Point
利用者一人一人に合った最善のケアを提供する為に、それぞれの専門分野での知識や技術を提供しあう
★Point
多職種が協働して常に新しい情報のアンテナを張り、協力しあう

掲示板で進捗チェック

栄養ケアマネジメントでは多くの書類を作成しなければなりません。スクリーニング、アセスメント、計画書、カンファレンス実施記録、ケア実施記録、モニタリングと1人分の書類だけでも管理が大変です。

システムを開くと、プラン作成の進捗を管理することができる掲示板があります。この画面をチェックすることで、どこまで作成が終わっているのか確認ができます。

「Aさんのアセスメントは終わっているけど、計画書の作成はしていなかった。」

「同意をもらっていないご利用者がいる。急いで確認。」

「モニタリングの予定者がいます。今週実施しましょう。」

これから何をしなければならないのかが明確になっているので、書類の作成漏れを防ぐことが出来ます。栄養ケアマネジメントシステムでは、計画書の作成を簡単にするだけではなくご利用者の多くの情報を管理していくことのできるシステムです。

計画書作成フロー

スクリーニング

スクリーニング結果を入力するだけで、リスクレベルが自動判定されます。また、他職種で管理している身長・体重や食事摂取量等を自動取込みすることにより、直近の利用者状況からリスク判定ができます。(※生活支援システム導入の場合に可)

食事の摂取記録等を確認するために、介護スタッフの部屋まで足を運んだり電話で問い合わせる手間はもう必要ありません。

スクリーニング

アセスメント

スクリーニング情報からの自動設定
アセスメントでは、スクリーニング情報と重複している情報は全て自動反映されるので、何度も同じ情報を入力する必要がありません。また、入所ケアプランやアレルギー・嗜好等(※生活支援システム、栄養計算システム)の情報連動も可能です。少ない手間で利用者情報の把握が出来ます。
算定式より簡単入力
必要エネルギーや必要たんぱく質量も必要な情報をチェックするだけで自動計算されます。電卓で計算することなく数値情報も簡単に算出できます。
過去の情報もしっかり管理
アセスメントの履歴管理もできるので、ご利用者の過去の状況も見たい時すぐに確認が出来ます。また、見直しの際も前回の情報をコピーして変更のあった箇所を修正することで簡単に更新ができるので、余裕を持ってプランの見直しが出来ます。

計画書作成

栄養ケア計画書を簡単に作成する為のポイントが3つあります。この機能を活用することにより一番時間が掛かっていた計画書作成も、効率的に実施していくことができます。

課題のチェック
作成したアセスメントを参照しながらプラン作成が出来るので、課題は実際のデータに基づいて探していくことが出来ます。また、アセスメント内容から問題領域の自動チェックも可能です。本当にケアを必要としている課題を見逃しません。
過去に作成したプラン内容の活用
よく使う課題や目標は、プランを作成しながら自分の言葉でマスタへ追加できます。プランを立てるほどマスタが充実し、施設独自の参考書のような感覚で使用していくことができます。実際にプランを作成する際には、マスタに登録された文章情報をクリックするだけで入力が出来る為、プランのたたき台が簡単に出来上がります。
入所ケアプランとの連動
栄養ケアマネジメントシステムで作成したプランを入所ケアプランへコピーすることができます。プランを一つにまとめて説明や同意をもらうことも可能です。また、入所ケアプランと栄養ケアマネジメントは相互コピーが可能な為、ケアマネさんの作成したプランを活用することもできます。
ケア計画

カンファレンス

カンファレンス記録もシステムで管理します。アセスメント内容やケア計画情報を参照しながら、カンファレンスを実施し、記録も直接入力できます。また、計画の内容を引用したい場合にも画面でコピーが可能な為、同じ入力を何度もする必要がありません。

カンファレンスが実施されたかどうか、全体チェックも可能です。

実施チェック・モニタリング

実施チェック・モニタリング

ご利用者の実施記録や経過情報は、どのように確認していますか。

スタッフルームに出向いて食事の記録を確認したり、ご担当者へ電話で確認することが多いのではないでしょうか。「多くのご利用者の情報を確認する為に、非常に多くの時間を費やしている」そんな悩みを私たちは多く聞いてきました。

経過記録では、介護現場の食事に関する記録を活用することで、無駄な入力時間を省き、より詳細な経過情報を盛り込むことが出来ます。日々の記録がリアルタイムで反映されるので、仕事をするデスク上でもご利用者の状況がよく見えてきます。

多方面から毎日の経過を確認することで、今まで気付くことの出来なかったご利用者の状態や新たなリスク情報を確実にキャッチすることで、栄養計画変更の必要性を判断していくことが出来ます。ここでもしっかりと「多職種協働」が実現されています。

おわりに

多くのご利用者の栄養ケアマネジメントを行っていくには、状態の推移の管理や計画実施に対する経過の確認、継続的な書類の作成など膨大な業務をこなしていかなければならず、業務の負担が非常に大きくなりがちです。

栄養ケアマネジメント業務の中の書類作成といった事務作業やご利用者の情報収集作業の比重をぐんと下げて、本来のマネジメント業務に比重を傾けていく。それを実現できる「栄養ケアマネジメントシステム」を是非体験してみませんか。